フィギュアを椅子に座らせられない…、フィギュアを動かすと髪が取れる…、そんなご質問にお答えしつつ、基本的なポーズの付け方を私流ですがご紹介させていただきます。

画像がかなり多く、長文になりますのでご注意ください。

※追記(2013/05/26) DAZ Studioも4.6になり、保存方法が変わりましたので、
■ ポーズデータの保存 ■の項目のみ修正しました。

例に、Michael4(以下M4)を1/10まで無料配布中のAnne Parlor Furniture Part 1の椅子に座らせるまでを行っていきたいと思います。

■ アイテムのロード ■
椅子(Armchair)とM4をロードします。
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ついでに、使用したい髪の毛もロードしておきましょう。
髪をロードするとき、髪アイテムのアイコンをM4の上でドラッグするか、M4を選択状態でアイコンをダブルクリックすると、自動で頭にペアレントされます。ここでペアレントされていないと、ポーズをとらせたときに髪の毛が追従して来ません。
ペアレントは、髪の毛の上で右クリック>Change Parent...を選択し…
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headを選択してからAccept
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もしくは[Scene]タブから髪の毛を"head"の上にドラッグさせてペアレントさせます。ペアレントは解除も出来ます。
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髪の毛の位置がM4とずれていましたら、ここで調整しておきましょう。[Parameters]タブのTranslation(移動)やScale(拡大縮小)を使って調整します。

■ ポーズ作成の準備 ■
ToolsメニューやツールバーからUniversalを選択します。
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ポーズ作成はこのユニバーサルマニピュレータツールを使います。
このツールは、これ一つで移動・回転・拡大縮小・ポーズリセット・制限オンオフ・ピン(IK)の追加削除、全て行える便利ツールです。
便利すぎて、回転させたいのに拡大してしまうことが多々あります。
なので私は、拡大の機能のみ切っています。
[Tool Settings]タブから、細かく設定できます。
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Scaleの項目のチェックを外しています。

ポーズ付けに入る前にポーズツールも表示させておきます。
ビューポート右上のオプションをクリックします。
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Show Pose Toolにチェック。
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フィギュアのパーツを選択すると、ビューポート左上に赤緑青の円のようなものが出てくるようになります。これがポーズツールです。
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△ポーズツール

このツールでもポーズを付けることが出来ます。今回は関節の可動領域を確認するのに使います。

■ ポーズ作成 ■
< 腰(hip) >
ポーズ作成で最初にポーズを付けるところは、フィギュアの中心部であるhipです。
フィギュアの位置の調整は基本、hipで行います。body(全体)で動かすと、後でこのポーズを利用するときにあまり具合よくありません。

フィギュアのhipを選択させます。
選択するとき、腰を選択したいのに尻や脚を選択してしまったりと、思うように選択出来ないことがあります。
そんなときは、[Scene]タブの一覧からか、[PowerPose]タブから、該当箇所を選択すると楽です。
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[PowerPose]タブ。DS2の頃まではピンを打つのに大活躍でした。DS4製のピンもここで打てたらどんなに楽か…。

hipを選択しましたら、青い矢印(Translate on Z)を引っ張って少し前に移動させます。
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横から見てこんな感じでしょうか。
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次に両足にピンを打ちます。
Footを選択して、右上にあるピンのマークからPin TranslationPin Rotationにチェックを入れます。
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両足とも行います。

ここには表示されていませんが、TranslationとRotationを同時にチェックするPin Rot/Tranという項目が存在します。私は両方チェックすることが多いので、Customizeからツールバー上に表示させています。通常は足と手はTranslation、それ以外はRotationのみチェックでいいと思います。


両足にピンが打てましたら…
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またhipを選択します。
hip緑の矢印(Translate on Y)を下に動かし、だいたい座るあたりくらいまで腰を下げます。
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こんなくらいかな?
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そのまま青の矢印を後ろに引っ張って、腰を後方に移動させます。
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三方向の矢印を使って、座らせたいベストなポジションにさせましょう。
矢印を使わなくとも、腰をそのままドラッグしても動かせますが、あらぬ方向に行きがちです。
お好みで、赤い円をドラッグ(X回転)してよりかけたり。
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< 足(Toe~Thigh) >
腰の位置が決まれば、次にポーズを付けるのは足、Footになります。
左右のFootを好きな位置に移動させます。
矢印を使って移動させてもいいし、ダイレクトにドラッグして移動させてもいいです。
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足にピンを止めている間は、足以外を動かしたとき、足はその位置で固定されています。
その状態で、太ももなど動かしたり、調整を行います。
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ある程度の足の位置が決まったら、足に止めたピンを解除します。
左上のポーズツールのピンのアイコンから、Unpin Allをクリック。
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ピンから解放された状態でさらに調整。全体的な調整は最後にするのでほどほどに調整。多少めり込んでいても今の時点ではそんなに気にしない。

< 胴体(abdomen~chest) >
続いて胴体です。
そのままより、ちょっと曲げたり、傾けたり回転させたりすると自然になるかも。
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< 手と腕(collar~Finger) >
腕から先のポーズを作成します。
まずchestにピンを打ちます。
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ここではTranslationにも付けていますが、RotationのみでOKです。

ここでも足のポーズ作成と同じように、末端の部分である手、Handから動かします。
手をドラッグ(ユニバーサルの矢印からでもよいです)で動かして、だいたいの位置まで持ってきたら、腕や肩を動かしながらポーズを作っていきます。
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△手をドラッグして動かしている所です。

胸から下は動かないので、思いっきりドラッグしても大丈夫。
ドラッグしすぎて有らぬポーズになった時は、人のアイコンからRestore Select Item(s) Poseでその部分だけリセット出来ます。
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だけれども、せっかく自然に動かされたポーズが不自然になってしまうので、よっぽどでなければUndoで戻しましょう。

指などは、手を選択して右上のカメラのフレームのアイコンをクリックすると、手を中心にカメラをズーム出来て見やすくなります。
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Poserでいうところのハンドカメラです。headを選択してから行えば、顔を中心としたフェイスカメラにもなります。フレームアイコンの下の↑のマークをクリックすれば、カメラが初期位置にリセットされます。

指を複数選択してBendさせると、まとめて曲げることができます。握らせたいときになどに便利です。この方法は、左右の目を同時に動かしたいときにも使えます。
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[PowerPose]から付けるという方法もあります。
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首から上もポーズ付けします。
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< ポーズ全体の調整 >
最終調整に入ります。
ピンは全て解除します。
[Posing]タブか[Parameters]タブのオプションからLimits>Limits Offを選択して、可動領域の制限を解除します。
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ポーズツールからでも制限を解除出来ます。
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可動制限内で出来たら理想ですが、正座など、身体の重みがかかる様なポーズは制限内では出来ないのです。

ユニバーサルツールのマニピュレーターやポーズツール(ビューポート左上の円)、パラメーターのスライダなどを使って調整して、最終的な調整をしていきます。
前腕の横屈伸(Side-Side)など、人体的にありえないですが、ちょ~っとだけ動かすと、フィギュア的に自然な形になったり、屈伸時の破綻を誤魔化せたり出来ます。

極端に可動制限を超えないように注意して下さい。やり過ぎると「関節外してるの?」みたいな凄い人のポーズになります。あくまでも「範囲内」を目標に…。ポーズツールの赤・緑・青の三つの円が、それぞれ屈伸・横屈伸・回転で、黒い点が現在のポーズ位置です。黒い点がなるべく濃い色のゾーンから外れないようにします。
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ポーズの全体をみながら調整していきます。
不自然なポーズにならない様、あやふやな時は自分でそのポーズをとってみることをお勧めします。
このポーズの場合、心なしか肩が下がり過ぎている気がします。
このまま肩を動かせば一緒に手まで動いてしまい、調整しなおしということになってしまいます。
そんな時は、手と胸にピンを打ってから、肩を動かします。

上手いこと手を置いた状態のまま、肩や腕のみ調整出来ます。
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■ ポーズデータの保存 ■
ありえない曲がり方をしていないか、食い込んでいないかなどを確認したら、ポーズデータを保存します。ポーズを作成しながら保存した方が、本当は良いです。強制終了や停電はいつやってくるかわかりません。

[ContentLibrary]タブから、ポーズファイルを保存するフォルダを選択し
下の方の「+」アイコンをクリックして「Pose Preset...」を選択します。
Fileメニュー>Save As...からでも選択できます。
p1
保存場所は、ライブラリ内であればどこでも良いです。
デフォルトの保存先は「Presets」フォルダ「Poses」です。

保存ダイアログが表示されますので、ファイル名を入力して「保存」を押します。
p2
英語ソフトの場合、なるべく日本語は避けましょう。
ディレクトリに2バイト文字(日本語など)が含まれていると、強制終了など、予期せぬことが起こったりします。


Pose Preset Save Optionsが表示されます。
p3
「よくわからない…」「面倒」、という場合は、何もせずそのままAcceptボタンを押して保存を完了します。

その場合、全てのパラメータを保存するため、
余計なデータが入ってファイルサイズも大きくなりますし、ポーズを再利用するときに若干不便になります。

使いやすくするために、オプションを編集してから保存します。

まず、オプションボタンから、Check Only > Check All Rotations Only を選択します。
p4
関節パーツの屈伸(Rotations)ポーズ情報だけが選択されます。
ポーズ作成では、関節の移動(Translation)も拡大縮小(Scale)もしないので不要なのです。

次に「Michael4」のすぐ下位のノード「General」のチェックを外します。
p5
ルートノード「Michael4」直下の「General」はBodyのポーズ情報です。
これを一緒に保存してしまうと、シーンでフィギュアを移動させた時に不便なことになります。

最後に、「hip」ノードの「General」項目の「Transforms」を開き、
「Translation」にチェックを付けます。
「hip」だけは移動(Translation)もさせますので、保存に含めます。

設定が終わったらAcceptで保存を終了します。

《補足1》 DAZ Studioのファイル形式では、ポーズの部分適用が可能です。
先ほど保存したポーズファイルのアイコン上をCtlrキーを押しながらダブルクリックしてみて下さい。
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このオプションから適用したくない項目を外したり、上半身や下半身、手だけ、といったように部分的にポーズの適用ができます。
これにより、複数ポーズの組み合わせが出来たり、ポーズ適用の幅が広がるので大変便利です。

《補足2》 Poserファイル形式.pz2で保存したい場合には、Poser Format Exporter (PFE)を使います。


■ 完成 ■
ポーズの保存が終わりましたら、あとは眺めるなりレンダリングするなりして完成です。
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